たまおのブログ

たまおです。

「友達」と「地雷」について考えてみた話

 先日マシュマロにいただいた相談です。Twitterに元の質問を貼りましたが、あらためて概要を。

 

私の友達は夢が地雷の腐女子、私は腐が地雷の夢女子です。
お互いにそれを理解した上で仲良くしていますが、その友達は私が腐を地雷と知っていながら腐の話をすることがあります。


あまりに続くと緩く口出しをしますが、次の日にはまた腐の話をされます。
私はその子の前では夢の話をしたことはないので少し気になります。

 

その子とはこれからも仲良くしていきたいと思っています。
「地雷」との向き合い方について意見を聞かせてほしいです。

 


 このご相談を読んでまず思ったのは、「地雷」もそうですが、まずは「友達」との向き合い方について考えてみるのもいいのではないかな……ということでした。

 ご相談の中で個人的に気になった点は2つ。

 

 1.「緩く口出しをしている」のは、どれくらい伝わっているのか?
 2.そもそも、その友達と長く仲良くしていきたい理由はどこに?

 

 地雷との向き合い方について考えたことも後で書きますが、先にここから整理していきたいと思います。

 


1.どのくらい伝わっているのか? という話

 

 誰だって自分の苦手な話はされたくないものです。相手が「自分はそうでも他人のことは知ったこっちゃない」という人だとするとちょっと話が変わってきちゃうんですが、この相談者さまの友達がそのタイプではないならば、まずは自分の気持ちがちゃんと伝わっているのかどうかを、いま一度しっかり腹を割って話してみてもいいのでは? と思います。

 

 勝手な推測ですが、おそらくこの相談者さまは、相手の話を「うんうん」と熱心に聞いてくれる、優しく聞き上手な方なのでは……。
 自分の好きなものや人について話すのはすごく楽しいですが、エキサイトしてくると、得てして「自分が楽しいんだから相手も楽しいはず」と錯覚してくるんですよね。相手が素直に聞いてくれるタイプだとなおさらで。これは自分も常々気をつけないとなと思っていることではありますが。

 

 「自分がいま何を考えているか」は、それを伝えない限り、相手が理解することは難しいです。このご相談の場合、腐の話題が地雷というだけでなく、「できればその話はやめてほしい」ということまでちゃんとわかってもらうようにしてみてもいいかもしれません。その場合はもちろん、相手がそれを好きなことは充分理解しているし、長く友達を続けたいからだということも合わせてお伝えしておくと良いかと思います。

 


2.その「友達」と仲良くしたい理由

 

 友達ってなんとなく始まることがほとんどで、その後はガッツリあるいはゆるく続いていくか、なんとなく疎遠になるかのどちらかになることが多くて、恋人同士のように明確な「今日からお付き合いしましょう」とか「今日で別れましょう」という宣言がないことがほとんどなんですよね(もちろんなんとなく始まったり終わったりする恋人関係も世の中にはありますが)。

 でもこれは私の個人的な見解なんですが、「友達」、いやこの場合は「親友」と言ったほうがいいでしょうか、付き合いという意味では「恋人」とあまり違いはないんじゃないかと思うんです。

 

 親友でも恋人でも「好き」という感情があるからお付き合いをするのであって、一緒にいるうちに性格や価値観の不一致が発覚したとか、どうしても受け入れがたいことが起きたとかで離れざるを得なくなることはありえます。でも、付き合うにも離れるにも選択権はお互いにあって、友人関係も恋人関係も義務ではないよねということです。

 

 そこでいま一度問いたいのが「どうしてその人と友達でいたいのか」。個人的には、好きでないところをずっと我慢してストレスをためるくらいなら、無理して友達付き合いを続けなくてもいいのでは? とは思います。それでも相手に好きなところがたくさんあって、長く関係を続けていきたいなら(この相談者さまはそう仰ってますね)、さっき言ったように“腹割って話す”のがいいというのが私の結論です。

 もし話し合っても理解してもらえなかったとしたら、それはもう価値観の違いなので仕方ないです。若いうちはとくに「この友達がいなくなったらこの先どうしよう」と不安になることもあるかもしれませんが、友達はいくつになってもできるものだし、ずっと歳をとってから親友と呼べる人ができる場合も大いにあります。仮にいま上手く行かなかったとしても、思いやりを持って相手に接することができる人であれば、心配する必要はありません。

 

 以前に「キャラクターとの向き合い方」についてのブログでも書いたんですが、私は「現実世界でも創作でも“認識のズレ”は生まれるけど、それを埋めていくのがリアルな人付き合いにおけるコミュニケーション」だと思っています。相談者さまの友情が長く続くことを祈っております。

 

 

 で、本来のご相談の「地雷との向き合い方」ですね。私の個人的な見解ではありますがこれはもう、ひとことで言っちゃうと

 

 「自衛しようぜ!!」

 

 に尽きるんですよね……。

 

 私の心の中にいつも置いているオタク格言(?)に、「自分の萌えは他人の萎え、他人の萌えは自分の萎え」というものがあります。自分にとってどんなに受け入れがたいものでも、それを愛している人は必ずどこかにいます。そこを否定する権利は誰にもないので、自分が傷つくのがわかっているなら、SNSなどのネットであればミュートする、ブロックする、自分から見にいかないという自衛が必要になります。うっかり目に入ってしまった! という場合には、先ほども挙げた「キャラクターとの向き合い方」で書いたような、「見なかったことにする」くらいかなと……。

 だから、(言い方がアレですが)仲良しの相手が自分にとっての地雷を持っているなら、あらかじめ「それに触れたら私は爆発する」と相手がきちんと理解できるように伝えておくことが前提になるかなと思います。

 

 ただ自分の経験則から言うと、地雷というか嫌いなものって、無いほうが圧倒的に生きるのが楽になるんですよ。そう気づいてから私は「あ、これ苦手かも」と少しでも感じるもののことは極力考えないようにしています。もちろん苦手なものや嫌いなものはどうしたって出来てしまうんですけど、できるだけ「私の嫌いなもの(人)は○○です」という認識すらせず、無関心になるわけです。ドライな言い方ですが、自分が好きではないものについて考えることに脳の容量を使いたくないし、時間ももったいないとか思ってしまうので。

 

 好きなものや好きな人のことばかり考えるほうがずっと楽しいから、「『好き』を増やす」のも有効だと思います。地雷って自分が好きなもののちょうど反対側や近くにあることが多いと思うので、そのエリアとはまた別の“夢中になれるもの”を見つけるのもアリかもです。自分の中の駆け込み寺的な存在を用意しておくと、いざというときに安心です。

 

 例によって一方的な回答で申し訳ないのですが、少しでもヒントになれば幸いです。 上手くいきますように!