たまおのブログ

たまおです。

なりたいものになる話

どうして(どうやって)ライターになったんですか?

 

 ネットでもプライベートでも↑のように聞かれることがあるのですが、一言で伝えるのが難しいのでここに書いておこうと思います。といっても「こうやったらライターになれるよ!」みたいなHOW TO要素はありませんのでご了承ください……。

 

 前にも書いたんですが、私は社会人生活はそこそこ長いものの、ライターという職業に就いたのはほんの5年ほど前でした。今年の春でライター5周年の6年目に入ったところで、フリーになって3年目になります。

  会社員だった頃は、それはもういろんなことをやりました。主にゲーム業界を中心に一部音楽系など、ほぼずっとエンタメ界隈に身をおいていた感じになります。やっていたことも広報・宣伝や企画やディレクションぽいことやエンジニアのようなものまで様々でした。

 

 で、なんでライターになったかというと、しばらくそんな好奇心に流されるままに生活をしていたあるとき「会社員(会社じゃなくて会社員)を辞めたい」と思ったのが始まりです。周りの人と上手くやっていけないことはあまりなかったんですが、自分は本当は何になりたいんだろう、独立できる仕事ってなんだろうと考えるようになったんです。

 

 そしてちょうどその頃、私のブログや書いたものを読んだ友人から言われた「ライターにならないの?」みたいな言葉がずっと頭に残っていて、これが最後のつもりでその道を目指すことにしました。具体的には、未経験でも書いたものが公に出せる場所を探してコラムなどを書き、その後、経験が浅くてもライターとして受け付けてもらえる会社に入りました。そこではメーカーから送られるリリースをまとめてニュースにするなどの作業をしつつ、簡単な記事から次第に手の込んだものを書かせてもらうようになったという感じです。それが前の職場で、やることはライティングだけではなかったのでかなり大変でしたが、いろいろ経験する機会をくれたという意味では今でも本当に感謝しています。

 

 そうしていくうちに、当初の目標だった“独立”を現実的に考えるようになりました。その頃は「フリーは食えないからやめとけ」的な周囲のアドバイスもあったものの、今しかないという直感を信じて会社を辞めて独立し、現在に至ります(※円満退社です)。なお、身近なライターの中にはちゃんと学校を出ている方もいらっしゃいますし、こんなふうに異業種から入る場合もあるしで、かなり様々なようです。

  

 ここからは(いつもの)余談です。

 

 夢に年齢は関係ないとかあきらめなければ夢は叶うよとかいろいろありますが、私は「願いを叶えるにはベストなタイミングがある」のだと思ってます。

 

 今の自分は決してピチピチに若いわけではないので(たまに私の素性を知らない人からすごく若くてキャッキャした女子だと思われることがあるんですが、なぜに!? と思う)体力的にはしんどいですが、昔だったらもっと何かと時間がかかっていたと思います。

 親切に指導してくれる師匠なんていない中でどう動けばいいのか、何かにぶつかったときにどう解決するか。私は物書きとして大した才能を持っていたわけではないので、“経験値”を武器にしようと思いました。毎日のように降りかかる課題や起こる問題に対する解をこれまでの経験から導き出して、自分の可能性の中の最短距離で先に進んでいくわけです。ライターという職業に限って言えば、文章力なんてものはあとからいくらでも伸ばせるし伸びるので、自分にはこのやり方が合っていて、タイミングも「あのとき」がベストだったのだと思います。もちろん、もっと若い人なら上手にたくさんの時間をかけることもできるだろうし、すごく才能がある人だったら、いつ挑戦しても上手くいく可能性は高いはずですが。

 

 人間は変化を嫌う生き物なので、環境を変えることはとても大変です。自分もそうでしたが、会社辞めたいな~とかと思っていてもなかなか辞めなかったり、もっといい生活したいな~と思ってもそのままでいるのは、動かないほうが楽だからです。でも本当に動くべきときには絶対に動けるし、「今だ!」と気付けるはず。(余談の余談ですがこのへんの話は恋愛なんかでも一緒だなあと思います。その話はまた別の機会に……)

 

 なりたいものがある人、今やりたいことがある人は、ぜひそれにチャレンジするべきです。何かを始めるには早いほう、若いほうが有利なことはたくさんあるのも事実だから。でも、たとえそのときに上手くいかなかったとしても、それはタイミングが違っただけかもしれないし、もっと素晴らしい場所が別のところにあるのかもしれません。職業も“出会い”のひとつだから目標はひとつじゃなくてもいいけど、誰かを頼りすぎると結果に満足できないような気はします。

 それと、なりたいものになることや、目標を達成するにあたって一番大切なことは、「その場所に行く覚悟、“自分が望む自分になる”覚悟を決めること」だと私は思っています。ほかにも大切なことはあるし理由を説明できなくて申し訳ないんですが、本当の意味で腹をくくっていて、目的地がその人にとってベストな場所でベストなタイミングが訪れれば、そこへのルートは自然に開けていくはずだし、きっと上手くいくので大丈夫です。

 

 私がこの仕事を始めたとき、もともと好きだった文章を書く仕事に就けて「やっとたどり着いた」と思いました。でも、本当にそこはただの“山のふもと”だったんだなあと日々感じます。正直仕事をすればするほど「えっこの山ってまだまだあんなに高いじゃん!!」と愕然しております……。

 

 どの職業でもそうですが、“なる”ことはゴールではなく、肝心なのは“なった”あと、そこからどう進んでいくか? だなあと痛感しています。というわけで、これからも地道に(ときには階段2段飛ばしで)がんばります。